2013-01-01から1年間の記事一覧

ラボラトリーでは「いま、ここ」で自分から湧き上がってくるものを大切にします。

こうした考え方の源流をたどっていくと、デューイに影響を与えたと言われるエマソンの考え方に行き着きました。特に「自己信頼」はオバマ大統領の座右の書と言われているそうです。 「いまここ」で自分の内から湧き上がってくるものを徹底的に信頼すること、…

今日は10月に行う3日間講座のご紹介です

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 「私らしい生き方づくり講座」 〜自分の想いを大切に、私らしさをプロデュース〜 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 詳細・お申し込みは http://www.maholo-ba.jp/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━忙しい毎日の生活の…

先週の土日、京都の宇多野ユースで、第一回のミニラボを開催しました。

参加者16名、スタッフ5名で行いましたが、一泊二日という短い期間だったにもかかわらず、参加メンバーには大きな気づきや学びが生じていたようです。 それだけにスタッフの側も個別にメンバーにかかわり、またラボラトリーの枠を守るのに相当のエネルギー…

昨年と一昨年、共に3日間を使って、自分の過去からの歩みを丁寧にふりかえり、自分のいまここでの想いや感じを丁寧に確かめ、自分らしい未来への歩みを考えるワークショップを行いました。

自分にとってより私らしく生きることを助けてくれた場でしたし、そこに出た多くのメンバーからも同じことを聴きます。 そこで今年もまほろばプロジェクトの1つとしてやりたいねという話が出ていました。しかし、3日間連続なので感情が難しいねといっていた…

いま参加者、スタッフ総勢14名で「かかわり方の学び方〜基礎編」を進めています。

これは何か「正しいかかわり方」のようなものがあって、そこに向けて「how to」を学んで行く講座ではありません。私たちが、いまここの自分の気持ちや感じ、想いを大切にすることで、より自分らしいかかわり方を見いだしていく講座です。 私たちは生まれ持っ…

先日、日本ラボラトリートレーナーの会に参加してきました。

これはTグループのトレーナーの研鑽のための会です。Tセッションを2回行いましたが、もう80歳を過ぎた大御所の方とグループが同じになり、そのかかわり方の暖かさに驚きを覚えました。 かかわってもらうのがこんなに暖かく、嬉しいものと再発見しました。…

今日は毎年沖縄でラボラトリーを共にしている仲間とともに開催するミニラボ(一泊二日の小さなラボラトリー)のご案内です。参加しやすい形でご提供します。ぜひどうぞ。

「かかわり」から学ぶ‐自発的、主体的に体験から学ぶ能力を高める 昨今、絆という言葉が盛んに叫ばれ、人と人との関係性についての関心が高まっています。しかし現実には大きな変化の中で、他者と同じでないといけないと思ってしまったり、役割を演じすぎて…

5月22日にかかわり方の学び方講座基礎編がスタートしました。

いまここで起きてくる気持ちや想い、感じを大切にしあうことを大きなねらいとして確認し、傾聴、確認しながら互いのことを知り、相手を紹介するプログラムを通じて、いまここで起きてくることからの学び方を学びました。 とても暖かい雰囲気の中で、短い時間…

今鈴木大拙の「禅」を読んでいます。

特に禅が言葉になる前の「動き」に焦点をあて、それを言葉という道具で「わけない」で一体として感じ、その中で生きるという考え方が、ラボラトリーでいう「いまここ」とほぼ同じ考え方なのではないかと感じました。 昔の文献を見てもラボラトリーと禅には共…

学習者個人と社会の両方の目的を達成するための教育は、経験(個人の実際の生活経験)に基礎づけられなければならないという原理こそが堅実なものとみなされる。この本では成長し拡大していく経験の可能性が展開される中で、科学的方法を大いに利用し前進する場合に必要な条件のいくつかを論じた。

経験と教育 (講談社学術文庫)作者: ジョン・デューイ,市村尚久出版社/メーカー: 講談社発売日: 2004/10/09メディア: 文庫購入: 18人 クリック: 123回この商品を含むブログ (47件) を見る●経験に内在する可能性が、知的に指導され開発されうるものとして教育…

教育者は、学習者が持つ現在の経験を利用し、そこから事実や法則を抽出させながら、科学的な理法を経験させるように徐々に導く責務がある。例えば物品とサービスの生産と分配の過程に対する科学の適用や人間が社会的に相互に支え合って生存する関係に対する科学の適用が求められる。

経験と教育 (講談社学術文庫)作者: ジョン・デューイ,市村尚久出版社/メーカー: 講談社発売日: 2004/10/09メディア: 文庫購入: 18人 クリック: 123回この商品を含むブログ (47件) を見る●教材が学習者の現在の経験の中で、科学的なものになるようにと見出さ…

伝統的教育は、教えられる生徒の経験の範囲外にある事実と真理から出発するという教育の進め方であり、その事実と真理を経験の中に取り込む方法と手段を見つけ出す教育であった。一方新教育は際立って対照的である。それはまず経験の内部に学習のための教材を見つけ出すことであり、次に経験されたものをより豊かに一段と組織化された形態へと進展させることである。

経験と教育 (講談社学術文庫)作者: ジョン・デューイ,市村尚久出版社/メーカー: 講談社発売日: 2004/10/09メディア: 文庫購入: 18人 クリック: 123回この商品を含むブログ (47件) を見る●新教育では2つの教育的条件がある。まず教授することは、学習者がすで…

今日はお誘いです!職場、家庭、地域、ボランティア活動などにおける人とのかかわり方をスキルアップしよう!

この講座は、体験学習という手法を用いて、自分自身の感じ方や考え方の特徴などを明確にし、無理をしたり自分をおさえたりすることなく、自分らしく周りの人とより良い関係を築いていくことを目的とした学び場です。 参加者が、自分の中で起こってくる気持ち…

プラトンは、「奴隷」を他人の目的を実行させられている人と定義した。自分自身の盲目的な欲望のとりこになることもまた、奴隷になることである。伝統的教育では、学業における目標形成過程に生徒が積極的に協力できない。進歩主義的学校においても学習者の活動を導くような目的を形成する際に、学習者が参加することの重要性が強調されて良い。

経験と教育 (講談社学術文庫)作者: ジョン・デューイ,市村尚久出版社/メーカー: 講談社発売日: 2004/10/09メディア: 文庫購入: 18人 クリック: 123回この商品を含むブログ (47件) を見る●目的とは何か、目的はどのように生じたのか、目的は経験の中でどのよ…

社会的統制の他の側面として「自由の本性」の問題がある。永遠に重要な唯一の自由、すなわち知性の自由とは、価値のある目的のために観察や判断がなされる自由であり、自由を「自由を運動する自由」「外的な身体的な活動の自由」を同一視することは誤解を生む。

経験と教育 (講談社学術文庫)作者: ジョン・デューイ,市村尚久出版社/メーカー: 講談社発売日: 2004/10/09メディア: 文庫購入: 18人 クリック: 123回この商品を含むブログ (47件) を見る●この種の自由は(制限から解放される自由)、力(目的を形成する力、…

ところで経験を構成する2つの原理がある。①相互作用の原理②連続性の原理である。経験の価値を測る上記2つの原理はあまりにも密接に結びついているので、「個人の自由と社会的統制」という問題から議論を始めたい。教育から視野を外す時、普通の善良な市民は事実上社会的統制によく服従している。

経験と教育 (講談社学術文庫)作者: ジョン・デューイ,市村尚久出版社/メーカー: 講談社発売日: 2004/10/09メディア: 文庫購入: 18人 クリック: 123回この商品を含むブログ (47件) を見る●そして統制のかなりの部分が、個人的自由の制限を含んでいる事に気付…

また経験は、個人の内側だけで進行するものではない。そして真の経験はその経験がなされる客観的条件をある程度変化させる積極的側面を持つ。またどのような環境が成長を導くような経験をする上で役立つかについて認識が必要となる。教育者は価値ある経験の形成に寄与する環境をどのように利用すべきであるのかを知る必要がある。

経験と教育 (講談社学術文庫)作者: ジョン・デューイ,市村尚久出版社/メーカー: 講談社発売日: 2004/10/09メディア: 文庫購入: 18人 クリック: 123回この商品を含むブログ (47件) を見る●このように教育される個人に内在する主観的条件に、客観的条件をかな…

教育が経験を基礎にして知的に導かれ処理されるには、経験の理論を形成する必要がある。そして連続性の原理は、教育的に価値ある経験とそうでない経験との間を識別する試みと関わりだ。こうした進歩主義運動は、アメリカ国民が委ねる民主主義の理念に調和しているように見える。一方伝統的教育には、専制的で過酷な状況がある。

経験と教育 (講談社学術文庫)作者: ジョン・デューイ,市村尚久出版社/メーカー: 講談社発売日: 2004/10/09メディア: 文庫購入: 18人 クリック: 123回この商品を含むブログ (47件) を見る●つまり進歩主義に好意がよせられる究極の理由は、「人間的な方法に対…

あらゆる不確実性の中にある1つの永遠の準拠枠として、教育と個人的経験の間にみられる有機的関連がある。つまり真実の教育はすべて、経験をとおして生じるという信念である。しかし、すべての経験が本当に教育的なもので、同等であるということではない。教育的でない経験もいくらでもある

経験と教育 (講談社学術文庫)作者: ジョン・デューイ,市村尚久出版社/メーカー: 講談社発売日: 2004/10/09メディア: 文庫購入: 18人 クリック: 123回この商品を含むブログ (47件) を見る●例えばさらなる成長をゆがめる経験、感受性を欠如させる経験、凝り固…

ラボラトリー・トレーニングは「体験からの学び」を重視します。そしてこの体験からの学びの源流にあるのが、ジョン・デューイの思想です。ここでは昔山口先生の研究生をしていた時に課題図書として読んだ「経験と教育」を再度読み直しつつ、まとめをしていこうとおもいます。

経験と教育 (講談社学術文庫)作者: ジョン・デューイ,市村尚久出版社/メーカー: 講談社発売日: 2004/10/09メディア: 文庫購入: 18人 クリック: 123回この商品を含むブログ (47件) を見る第1章 伝統的教育対進歩主義教育●人間は極端な対立をもって物事を考え…

これまで平和の祈りとラボラトリー・トレーニングのかかわりについて書いてきた。これはもちろん平和の祈りやラボラトリーの全容をとらえたものではない。両者のかかわりについて、わたしがいま感じていることを断片的にとらえたに過ぎない。最後にもう一度、平和の祈りを見ておこう。

主よ、わたしをあなたの平和の道具にしてください。 憎しみのあるところに愛をもたらす人にしてください。 争いのあるところにゆるしを 分裂のあるところに一致を 疑いのあるところに信頼を あやまりのあるところに真理を 絶望のあるところに希望を 悲しみの…

私たちはこれまで生きてきたプロセスの中で、「ものの見方」や「感じ方」、「反応の仕方」や「かかわり方」などを自分のものとして身につけている。これは身の回りの人のかかわりや、他者から言われたことなどから学習してきたもので、それ自体にはよい悪いはない。これは自分の「特長」と言っていいだろう。

●しかしこうしたものの見方やかかわり方などは、時に固定化し「変えられない」ものになってしまうことがある。例えばカルト教団では外部の情報や人とのかかわりを遮断し、考え方や反応の仕方などを徹底的に教え込み、身の回りの人すべてがカルト流の考え方や…

私たちは普通、「あなたはどなたですか」と問われた時、「大企業の社員」とか「大学の先生」などと答える。時には「お金持ち」や「妻」と答える人もいるかもしれない。つまり私たちは自分が「何者か」であるという考えや見方を持っていて、これで自分を他の人から区別している。これは自己概念と呼ばれる。

●こうした自己概念を持つことはとても健全なことだ。しかし私たちは時にこの「何者かであること」に囚われてしまい、そうでないと自分に価値がないように感じられる時がある。こうなると「何者か」でなくなってしまうこと、または「何者か」になれないことが…

わたしは昔、銀行員として7年半働いたことがある。大学生の時どうしても希望の職を見いだすことができず、消去法で選んだ職場であった。その頃は、親元からはなれ自立することが大事に思えたので、とにかく安定的な収入が得られる会社に入ったのである。

●しかし銀行にいるということは、わたしにとって苦しいことであった。単調な仕事に意味を感じにくいこともあったし、上意下達で堅苦しい風土にあわなかったこともある。ただ、わたしが最もしんどかったのは「生きるってこんなものさ」というあきらめが、周り…

わたしがラボラトリー・トレーニングを学んだ人に、故山口真人さんがいる。彼はトレーニングを行うトレーナーにとって一番大事なことは、「グループとメンバーを信じること」と言っていたが、そのことを実感したのは山口先生と一緒にグループに入った時のことだった。

●グループ体験を後から客観的にふりかえると、徐々に信頼関係が生み出され、成長していったことを俯瞰できる。しかしグループの中にいる時は、一つの壁を乗り越えたと思えばまた次の大きな壁に直面するという連続で、どうしてよいかわからず戸惑うことも多い…

私たちにとって最も根深い「疑い」の1つに、あるがままの自分が相手やグループに受け入れられないのではないかということがある。つまりいま自分が感じたこと、想ったことをありのままに伝えると、相手に拒絶されてしまうのではないかという「疑い」である。

●特に私たちは、本当に心から言いたいことほど口に出しにくい。それがとても大切なことだから、受け入れてもらえないと深く傷つくからである。こうした時私たちは伝えるのを諦め、言いたいことをぼかし、当たり障りのない言葉にして伝え、拒絶されることを防…

私たちは誰でも自分なりのかかわり方や物事のとらえ方、行動・反応の仕方などの特徴やクセを持っている。そしてそれはひとり一人違う。この違いは私たちの持ち味にもなるが、同時に私たちの間の相互理解を難しくし、時には分裂を引き起こす要因になる。

●自分のことを考えても、考え方やとらえ方があまりに異なる人とかかわりあうのは難しいと感じることが多い。例えば自分ではいい仕事ができたつもりでも、他の人がそんな風に思ってくれない時、がっかりした気持ちや怒りが湧いてくる。「価値観が違う」とその…

●「ゆるす」ということは、私たちの生きるあり方に大きな影響を与えている。例えば「自分で自分をゆるせない」場合、私たちは自分を肯定したり、価値あるものと感じたりすることができなくなってしまう。その結果、自分らしくあるがままに生きることが難しくなる。

●わたしも学校を卒業し7年半勤めた銀行を辞めて家にいた時、周りの人(世間の人?)の目が怖くて昼間に外出を控えたことがあった。実際には誰も気にしていないのに、自分自身で「昼間から休んでいること」に罪悪感を覚えていたのである。●私たちは生きてい…

わたしはここ数年沖縄の修道院で行われる4泊5日のラボラトリー・トレーニングにかかわっている。そしてこうした経験を重ねる中で、最近わたしはある祈りを大切だと感じるようになった。それは鳥に説教したことで有名なアッシジの聖フランチェスコの「平和の祈り」である。

●この祈りはとても美しい詩でもあるので、まず渡辺和子の訳で紹介したい。 主よ、わたしをあなたの平和の道具にしてください。 憎しみのあるところに愛をもたらす人にしてください。 争いのあるところにゆるしを 分裂のあるところに一致を 疑いのあるところ…

いまわたしは、「いまここに、共に生きる」ことを大切にするまほろばプロジェクトを本格的にスタートしようとしている。

http://www.maholo-ba.jp/ そしてこのプロジェクトをこれから実践していく中で、どうしても「何のために」このプロジェクトを行うのかを、言葉にしておく必要を感じた。 こうした時、先週たまたま家族で旅行をすることになり、日頃の忙しさから逃れることが…