それでは自己概念とは何なのでしょうか?

 「自己意識」が、今ここの自分についてのイメージ、気づきであるのに対し「自己概念」とは、「自己意識を支える一貫した自分についての考え方・見方」であり、自分が何者であり、どこに属し、何ができ、また何ができないか、何に価値をおいているか、何を信じているか、といった自己についての概念であると言えます。

 これは「私は・・である」の文章をいくつも完成すると、その人の傾向、価値がわかると言われています。

例 「自分は数学は不得手だが語学では人に負けない才能をもってる」
  「自分は、人の話を聞くのが上手である」
  「自分は、人のことをよく考えて行動をする」

 これを20書き、次のような問いに答えると、自己の傾向が分かります。
1、氏名・男女など自分の外面的な事実について書いた文章はいくつありますか?

2、自分の性格な自分の考えていること、感じていることなど、自分の内面について書いた文章はどれくらいありますか?

3、人に知られたくないことを、どの程度正直に書けていますか

4、自分の長所と、自分の欠点を書いたものを比較するとどんな割合になっていますか

5、現実の自分を表現した文章と、自分の憧れ・理想を表現した文章との割合は?

6、もし自分を5つの文章で紹介するとしたら20の文章の中からどれを選びますか?

 つまり自己概念とは、自分で自分を何者であると考え、どう評価しているかの考え方といってよいでしょう。