今グリーンリーフの「サーバント・リーダーシップ」を読んでいます。本当にふるさとに帰ったようなやすらぎを覚えます。

サーバントリーダーシップ

サーバントリーダーシップ

 例えば、「7つの習慣」の著者コビーがこの本に寄せた序文にはこうあります。

 「サーバーント・リーダーシップの存在は世界的に認識され始め、注目度も上がっている。その要因になっているのが世界経済である。まさしく低コストで高品質のものを求める世界経済。われわれはより低価格で、より多くのものを作らなければならなくなり、しかも、かつてないほどのスピードを要求されている。そうした状況を長く保つためでにできる唯一の方法は、人々に権限を与えて能力を高めること(エンパワーメント)だ。

 エンパワーメントを可能にするには、篤い信頼に基づいた社風が必要となる。また、上司を「サーバント」やコーチに変え、サーバントへのプロセスを組織的に育てるための構造や体制を作る、エンパワーメントの哲学が必要である。

 信頼関係の薄い社風は、管理が極端に厳しくて、建前だけに頼る上に、守りの姿勢に入っており、冷笑的で、内部競争が激しいことが特徴だ。それでは人に権限を与えて能力を高めている<組織>に比べて、スピードや質、イノベーションのどれをとってもかなうまい。仕事をする手も、責任を負う連中も、金を払えば手に入るかもしれないが、人のこころや意識、精神は買うことができない。

 そして今日の、グローバル市場という厳しい競争の中で勝ち残れるのは、内部の人がすばらしく創造的な才能を自発的に差し出し、献身的で忠誠心のある態度を示すだけでなく、構造と体制と経営スタイルが一丸となって、人々のエンパワーメントを支える<組織>だけだろう。」

 また著者のグリーンリーフはこう言っています。

 「新しい道徳的原理が現れている。従う価値のある権限とは、フォロワ―たちが自分の意志で意識的に、リーダーに対して許したものだけである。サーバントの資質をはっきりと持っていることがリーダーの条件で、その資質の優劣に応じて、許される権限も変わってくる。

 この考え方に従うことを選んだ人々は、既存の組織の権限をやすやすとは受け入れまい。というより、彼らが自分の意志で応ずるのは、サーバントであると証明され、信頼されていることを根拠に、リーダーとして選ばれた人に対してだけだろう。こうした考え方が今後広まっていけば、本当に成果が見込める組織は、サーバント主導型のものだけとなるだろう。」

 こうした社会が来るとよいですね。