2009年の8月のチーム経営研究会で、「チーム経営的リーダーとは?」というお題で、皆で思いをわかちあいました。博野が編集し、まとめたのが下記です。こうしたリーダーは現代の経営において必要とされる役割を果たすことができると感じます。

(1)第一ステップ 「自分から始まる!〜自己への気づきと承認、自己一致」
チーム経営的リーダーは、自分の深い価値観に気づき、それを大事にします。また自分の感情やストレスに気づき、うまく取り扱うすべを知っています。そして自分を愛し、受け入れていて、結果として自分をいつも良い状態に保てます。このため柳のように柔らかに批判を受け流す強さを持ち、言っていることと行動が一致するため、信頼を獲得することができます。


(2)第二ステップ 「メンバーとの信頼関係を築く〜受け入れ、理解して、理解される〜」
チーム経営的リーダーは、メンバーのよいところに気づき、受け入れ、認め、敬意を持ち、ほめます。またメンバーに共感し、メンバーを理解しようとします。そのために傾聴などのスキルを身につけます。また本音でメンバーと対話し、リーダーの想い、考え方、価値観をメンバーに伝えます。この際、感情や自己表現もうまく伝えます。こうして信頼関係を築きます。


(3)第三ステップ 「職場運営に生かす」
 こうした信頼関係を基盤に、ファシリテーターを育て、メンバーが持っているアイディア、切り口を引き出し、協力して課題解決できる職場を築きます。そしてメンバーを信じ、仕事を任せていきます(権限委譲)。同時に任せるだけではなくメンバーが目標達成できるよう支援します。
また信頼、協力の風土を促進する評価・人事制度など制度環境づくりにも配慮します(例えば減点でなく加点方式の評価)。そして会計情報の開示など正直さを大事にし、win-winの相互依存関係構築を築こうとします。さらにビジョン(目的・価値観・将来イメージ)を構築し、それをメンバーに伝え、決断し・実行し、目標に向かってチームを導いていきます。


(4)すべてのベース 「みる力」
 こうしたチーム経営的リーダーの行動は、すべて「みる」というベースから生まれます。自分の感情、価値観をみる、自分の影響力をみる、メンバーひとりひとりをみる(メンタルに気づく力・・)、そして、組織を俯瞰(みる)目が必要です。