ファシリテーションを行っている際の注意点は、自分の「思い込み」や「ものの見方」によって、場でおこっていることを誤って認知し、ふさわしくない介入を行ってしまうことです。
私の先生の中堀仁四郎さんはいつも、「メンバーに強くフィードバックしたくなったら、なぜそんなに言いたいのか考えてみる必要がある」と教えてくれます。相手の問題というより、自分の「こうあるべき」という思い込みや見えない「感情」にファシリテータが振り回されている可能性があるからです。
こうして考えるとき、ファシリテーターは自分の外部の出来事(プロセス)を正確にとらえるだけでなく、自分の内部で起こっている出来事(感情、思いなどのプロセス)にも気づいている必要があるのです。そのためには、まだ言葉にならない自分の中の、ちょっとした違和感や、欲求、気持ちに気づき、それを言語化して処理する力をつける必要があります。
つまり自己のファシリテートが必要なのです。こうしたことを考えていた時、一冊の本に出会いました。そこには、まさに上記の事がふれられていたのでびっくりしました。これは私のような心理学の素人でもわかるし、まっとうな本でもあります。よろしければどうぞ。
- 作者: 諸富祥彦
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1999/08/20
- メディア: 新書
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