シャインによると、フィードバックには以下の注意が必要とされます。

eichen2007-02-23


①受け手と与え手に、達成しようとする目標が合意されていること。
 フィードバックは、達成目標に受け手が到達しているかどうかについて示唆を与えるものでなければなりません。このケースでは、グループの有効性という目標が教諭されていなければ、単なる批判になってしまいます。

②何のためのフィードバックなのかが明確であること
 与え手の動機が明確だと、自分を助けてくれるものだと確信でき、受け取りやすくなります。

③一般的特徴、人間全体の特徴ではなく特定の修正可能な行動に対しフィードバックすること
 人間は、自己の人格全体を否定するフィードバックは受け取れません。人格は帰られないからです。しかし特定の行動については修正可能で、フィードバックは受け取りやすくなります。

④あいまいな一般的表現でなく、具体的で明確な表現でフィードバックすること。

⑤肯定的評価や評価を含まない、記述的・中立的フィードバックを中心とすること。

⑥ただし、特定の状況における特定の行動に対しては、否定的フィードバックを与えることを差し控えないこと

⑦受け手が、フィードバックを受け止められるタイミングを選ぶこと

 こうした注意が守られないと、フィードバックはただの批判になってしまい、人間の成長とコラボレーションに役に立たないものになってしまいます。逆に言えばこれが保証されるのが個人が成長できる「安全な場」と言っていいのではないでしょうか。