深いコミュニケーションを理解するには、ジョーゼフ・ラフトとハリー・インガムが提唱した、対人関係における図解式モデル<ジョハリの窓>が役に立ちます。
この図式によると私たちには、「私にも他人にもわかっている「私」=開かれた自己」、「私にわかっていないが、他人にはわかる「私」=見えない自己」、「私にはわかっているが、他人には隠している「私」=「隠された自己」、「私にも、他人にもわからない「私」=知らない自己」の4つの領域が存在します。
例えば、「私は怒っていない!」と唇を震わせながら発言するメンバーがいたとしましょう。周りの人には、その人が怒っていることは見えるのですが、本人には見えていません。つまりこのデータは本人には「見えない自己」の領域にあるのです。通常のコミュニケーションでは、相手の面子などを考慮して、他のメンバーもその情報を隠し、本人に伝えないことが普通でしょう。つまり「隠された自己」の領域にあるわけです。
例えばメンバーが「最近の物事の決め方が雑になっている」と感じているとします。その情報を隠し(隠された自己の領域)た場合、他者にとっては、その情報が見えません。つまり決め方が雑になっていることに、気づいていない(見えない自己の領域)のです。
参考資料
- 作者: 南山短期大学人間関係科,津村俊充,山口真人
- 出版社/メーカー: ナカニシヤ出版
- 発売日: 2005/04/01
- メディア: 単行本
- 購入: 2人 クリック: 10回
- この商品を含むブログ (6件) を見る