前からの続きです。

●(1)(2)ができてくると、メンバーはこのリーダーにならある程度の課題や、悩み事を話してもいいと思い、相談してくることも増えると思います。その際にリーダーに求められるのは、相手が本当に言いたいことをとらえることです。

●データによると、リーダーがメンバーの発言の途中に割り込んだり、話を取ってしまったりする割合は結構高いようです。話の途中で、もう何がいいたいか分かった気になり、それに答えようとする場合もあります。またメンバーの話の内容(コンテンツ)だけを聞き、メンバーが緊張していて、全部話せてい
ない様子だとか、気持ち(プロセス)を聴いていないケースも多くあります。

●実際、傾聴のトレーニングをして見ると、相手の話を半分くらいしか聴いておらず、相手の意図を取り違えてきいているケースがとても多いことに気づきます。そしてリーダーが自分の思い込みで、メンバーに説教したり、教えたり、答えたりしているわけです。これが、実は日常場面で起きていることなのです。これでは、メンバーは本当に相談したかった問題を相談できません。

●もちろん、メンバーの持つ課題、情報、アイディアなどを引き出すことはできませんし、結果的にグループの決定に反映させることも出来ません。また、「話を聴いてくれないリーダー」には、そもそも相談をしようと思わなくなる可能性もあります。

●こうしたことを防ぐために
一、相手が本当に言いたいことを確認する
「あなたは、この取引先には・・・という課題があるといいたいんですね」
二、気持ちを聴いてみる
「緊張しているようですね?」
三、部下からの相談の時は、相手は何を問題にしたいのかを聴く
「あなたが話したい問題は・・・なんですね」

が有効です。特に相談の場合、問題が特定化されたら、その問題を共に考えていく姿勢を見せてあげることで、メンバーはリーダーが自分をサポートしてくれる人だと感じるようになっていきます。