表題の小冊子をチーム経営のホームページからダウンロードできるようにしました。ここではさわりをお知らせしようと思います。ダウンロードはここから http://teamkeiei.com/report-buka.html

<体験学習法という学び方>

 体験学習法とは、課題をこなし、そこで生じた体験をふりかえることで、自分の言動が適切であったかどうかを分析し、自ら新たな行動仮説を立てて試みる学び方です。

 この学び方は、過去の行動をふりかえり、良かった点・改善点を分析し、さまざまな知識や理論を考慮して自分自身で新たな行動パターンを試し、成功した行動パターンを身につけていくものです。

≪体験学習のサイクル≫体験―指摘―分析―仮説化

 体験学習法では、たとえば顧客のニーズをどのように把握するかの行動について、仮説を立て試し、その良かった点・改善点をふりかえり、その中から成功したものを残し、良くなかったことを改めることで、より成果の上がる行動パターンを段階的に習得できます。この中で、過去のやり方で不適切になった行動も、こうした指摘・分析サイクルの中で見直されていき、今の経営環境に適した行動だけが残されていきます。

 これは、まさに変化に対応するための知識・スキルを自分自身で生み出す方法であり、こうした体験学習法のサイクルを意識して歩んでいく力を身につけることによって、部下は「自ら考え、自ら動く」ことができるようになります。また、後述するように、この体験学習のサイクルを意識することで、リーダーはいつ、どのように部下を支援すればよいのかが明確になるのです。

 体験学習法は、伝統的学習法や現在のOJTの限界を克服することができる学び方であると考えられます。

<学校型の伝統的学び方の特徴>
・既存の知識やスキル中心=環境変化に対応できない
・一般的知識の学び=現場へ卸し、自分に当てはめることは困難
・講師、リーダー=教授する人
・受け身の学習

<体験学習法による学び方の特徴>
・変化に対応するための適切な知識・スキルを自ら生み出す=「学び方の学び」
・現場での体験に基づく、自分自身の行動変容を促す学び
・体験する場はリーダーが決定することもあるが、その経験からどのような具体的課題に取り組むかは学習者自身が決定
・講師=学びのファシリテーター
①豊かな体験ができる場を創り出す
②体験を内省し自らの課題を学習者が見出すよう促進
③仮説を立て新しい行動を獲得できるように支援(経験・知識・理論はここで活用される)
・主体性を育てる(自ら考え成長できる)学習