いま平木先生の本のまとめを読み返して、コミュニケーションについて改めて考えています。

私たちのコミュニケーションは、大変難しいものです。あることを人に伝えようとしても、伝えたことは相手の受け取り方で変わることがあります。

 こちらが善意で伝えても、相手は悪意で受け取ることがあるのです。つまり言葉を意味づける準拠枠は人によって異なるので、一人ひとり理解が違うのでしょう。逆に言うと、ある一言が相手の心の中で、どのように解釈されるかは全く不確実です。

 コミュニケーションとは、準拠枠の違いを照合しあい、分かち合って、より正確な理解に導いていく限りない相互交流のプロセス(簡単にわかってもらえない)といってよいのでしょう。

 こうした2人の間に横たわる深淵をどのように乗り越える事ができるか。これがコミュニケーションの醍醐味なのでしょう。私たちは、互いがわからないことを前提に、この地道な作業に取組む必要があるのだと思います。

自己カウンセリングとアサーションのすすめ

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