体験から感じるのは、コラボレーション(協働)の実現には、強い意思が必要であるということです。
考え方や立場、意見が異なる人びとが共に働く場合、協働が常にうまく行くとは限りません。むしろあつれきや葛藤、不満などが生じるのが普通だと考えられます。こうした時、権限を持つ人が、自分の持つ考え方、意見が正しいと思っている限り、相手をコントロールし、自分の思う結果へ他者を誘導して来たいと思うかもしれません。政府によるタウンミーティングのやらせはその典型です。
自分と意見、立場が違う他者を、どうとらえるのか。こうした人間観がコラボレーションのポイントなのです。私たちがよって立つ基盤は、他者は私の見えていないものを見ているかもしれないという謙虚さであり、その違いからよりよいモノを生み出せると言うある種の楽観でもあります。
私の先生にもよくメンバーとその関係から生まれるプロセスを信じることが、ファシリテーターの基本だと教えられました。今後もそれを守っていきたいと思います。
こうした人間観を推奨するファシリテーターの教科書があります。これもお奨めですね。
ファシリテーター完全教本 最強のプロが教える理論・技術・実践のすべて
- 作者: ロジャー・シュワーツ,寺村真美,松浦良高
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