山口先生はなくなる前に、「ラボラトリー観を磨いてください」と言い残されましたが、トレーニングを実施する者のラボラトリー観は、とても大事だと思います。

 こうしたラボラトリー観を養ってくれる本はたくさんありますが思いつくまま紹介したいと思います。

 まずは私たち「人間」の関係性を問うた「あいだ」です。自分とのかかわりをどうとらえるか、人とのかかわりをどうとらえるのかが、「あいだ」という重要な概念から導かれます。

あいだ (ちくま学芸文庫)

あいだ (ちくま学芸文庫)

 とくに私には「ノエシス」(いまここでいまうまれているもの)と「ノエマ」(それを後で解釈したもの)の違いから「いまここ」ということの理解が深まった気がします。