昨日はある取引先で行ってきた組織変革の半年間のプロジェクトの最終回でした。

 この会社は、中小企業さんですが、利益率が飛びぬけて高い優良企業です。ただ、残念なことにこの会社は部門間の壁が高く、新製品開発など部門間の知恵とチカラをあわせる必要のあるケースで、うまくコラボレーションが行われないケースがありました。

 そこで6月から「重要課題について、あまり公式的にもなりすぎず、なれあいにもならず、部門間で知恵とチカラをあわせ解決できる体制」づくりのプロジェクトを行ってきました。

 当初何回か臨時の部門間会議を行い、その後定期的な「部門間調整会議」を作りました。ここで各部門の代表が、業務上の課題について少しざっくばらんに話をする場を設けたのです。私は社長と一緒にこの会議の議題や話し合い方の準備をし、会議ではファシリテーターを担いました。

 はじめは、議題などあるのだろうかと少し不安もありましたが、ふたを開けると、新製品開発や工場レイアウト、日程調整などたくさんの課題が生まれてきました。各部門からも他部門に対して少し不満に思っていたこと課題として出てきます。

 おどろいたのは、この位わかってくれてるだろうとメンバーが思っている事柄が、他部門や社長に伝わっていなかったり、誰もがほかの人が管理してるだろうと思う案件が誰にも管理されてなかったりする事象が多く出てきたことです。こうした話し合いの中で各部門の考え方、価値観がまったく違うことにメンバーは気付いていきました。

 今では、課題について部門間である程度スムーズに知恵とチカラを合わせる体制ができ始めています。

 ただ、社長と相談した結果、業務レベルにとどまっている部門間の協力を、全社的目標の共有という戦略・管理の部分にまで広げる必要があるということで、あと半年つづけて関わることにしました。また気持ちを新たにチーム経営を追求していきたいと思います。