いま、「実践EQ」という本を読んでいます。

 EQの著者ゴールマンさんの共同研究者で、EQに基づいたリーダーシップを研究されている2人が書かれた本です。この本では今後EQを持つリーダーによる「共鳴型リーダーシップ」が重要になると指摘します。ただ、面白いのは、最初この共鳴型リーダーであっても、組織の上位に出世するほど忙しく責任も重くなり、彼らの言う「パワーストレス」がかかってきます。

 この中で、がむしゃらに働くとリーダーは徐々に疲弊し、その共鳴性をなくしてしまうのです。これは本人にとっても自分のミッションは何かを見失う危機であるとともに、周りの人(家族や部下)にとっても悲劇を招きます。

 こうした中、この本では、リーダーが自分の大切にする価値にふれ「再生」し続け、常に共鳴的であることを保つことを勧めています。その要素として意識の傾注(マインドフルネス)、思いやり、希望を持つことの3つが大事だと指摘するのです。

 チーム経営では一人ひとりを大切にする経営ということをうたっていますが、これはメンバー、リーダーが常に自分の深い価値に気づき、そこからエネルギーをもらい続けられる組織運営という意味も持っています。従ってこの本はチーム経営実現の一つの基本と言えると思います